防災の知恵

防災関連の国家・民間資格6選|無料・低額で気軽に受講できる講座も紹介

いざという時に冷静な対応ができるよう、防災関連資格の取得を考える人も多いでしょう。

この記事では、日常や職場、地域で役立つ防災資格について、国家資格と民間資格に分けてご紹介します。気軽に受講できる講座も解説するので、ぜひ参考にしてください。

【国家資格】防災に関する資格3選

ここでは、防災に関する国家資格を3つ紹介します。★マークが多いほど、試験の難易度が高いことを表します。

救急救命士|★★★★☆

救急救命士は、急病やけがの処置を行える国家資格です。止血やバイタル測定、医師の指示による点滴や気道確保などができます。

大学や専門学校で専門知識を学び、国家試験に合格することで資格を得られます。

合格までの期間最短2年(教育機関のカリキュラムによる)
金額受験料は3万300円(ほかに教育機関の入学金や授業料も必要)
合格率94.2%(※1)

(※1)参考:厚生労働省「第47回救急救命士国家試験の合格発表」

消防設備士|★★★☆☆

消防設備士は、消化器やスプリンクラーなどの消防設備工事、設置を行うことのできる国家資格です。試験は甲種・乙種の2種類で、甲種は消防設備の点検や整備のほかに設置や交換作業を、乙種は消防設備の点検と整備のみを行えます。

さらに、扱う消防設備の種類によって1〜7類に試験が分かれます。

免許には有効期限があるため、合格後は数年単位で更新する必要があります。

合格までの期間数ヶ月から1年
金額甲種:6,600円(受験資格が必要)
乙種:4,400円
合格率例として、乙種4類で33.1%(※2)

(※2)参考:一般財団法人 消防試験研究センター「試験実施状況」

防災管理者|★★☆☆☆

防災管理者は、施設や建物の災害時に備え、避難経路の確保や訓練などの安全管理を担うための国家資格です。工場や商業施設、大規模なビルなど災害リスクのある場所の防災担当者として活躍します。

指定の防災管理講習を受講し、修了試験に合格することで取得できます。

合格までの期間講習は2日間程度(施設や団体による)
金額講習費用(目安として1万円から2万円程度)
合格率

【民間資格】防災に関する資格3選

ここでは、防災に関する民間資格を3つ紹介します。★マークが多いほど、試験の難易度が高いことを表します。

防災士|★★★☆☆

防災士は、災害時の対応や地域の防災意識向上を図るために、知識と技術を持つ資格者です。地震や風水害などの自然災害から住民の安全を守るため、地域の防災活動や避難誘導、災害時の応急処置などに貢献します。

講座や講習を修了後、認定試験を受けて合格する必要があります。

合格までの期間講習は2日間程度(施設や団体による)
金額講習費用+受験料(6万3,800円)
合格率約92%(※3)

(※3)参考:日本防災士機構「2024年度のお知らせ」

▼防災士をお得に受けたい人はこちら

防災危機管理者|★★★☆☆

防災危機管理者は災害発生時の避難誘導や人命救助などの際、地域社会のリーダーとして活躍することを目指した資格です。地震、台風、洪水などの自然災害から人や資産を守るため、リスクマネジメントと防災知識を組み合わせた管理を行います。

各種団体が実施する「防災危機管理者認定講座」を受講し、認証されることで資格を取得できます。

合格までの期間数日間(講座受講)
金額講習費用(5万8,800円)
合格率

危機管理士

危機管理士は災害や危機が発生した際、地域や組織のリーダーとして的確に行動できることを証明する資格です。法制度の運用や組織における災害対策本部の円滑な立ち上げ、行動力を養います。

日本危機管理士機構に入会し、講座受講と試験をクリアすることで資格取得できます。

合格までの期間1か月
金額講習費用+受験料(5万円)
合格率

防災関連の気軽に受けられる講座

防災関連資格はお金と時間がかかるため、取得に迷う人もいるでしょう。ここでは、無料または低額で受講できる講座について解説します。

救命講習

救命講習は、街の消防署や日本赤十字社で無料で受けられる講座です。心肺蘇生法やAEDの使用方法、止血法といった、緊急時に役に立つ内容を学べます。

普通救命講座と上級救命講座に分かれており、レベルに合わせた講座を受講できます。

救急法

救急法は、手当の基本やAEDの使い方を学べる日本赤十字社による講座です。止血の仕方や包帯の巻き方といった、基本的な手当の仕方を学ぶことができます。

受講には、教材料や保険料の実費として1,500円かかります。

防災関連の資格を取得するメリット

防災関連の資格を取るからには、取得のメリットを知っておきましょう。

防災に関する専門知識を身につけられる

防災関連の資格を取得することで、災害時に必要な知識や対応方法を体系的に学べます。

地震や台風など、災害はいつ発生するかわかりません。資格取得により正しい知識を学ぶことで、自分自身や周囲の人が災害時に落ち着いて行動できます。

日常生活でも備蓄品の準備や避難経路のチェックなどの身近な備えができるため、安心感が増します。

身近な人の安全を守れる

災害発生時に必要な応急手当や避難誘導ができ、身近な人の安全を確保できます。

ケガ人や負傷者が出た場合の処置や、地域の防災リーダーとしての活躍ができ、周囲の人々に安心を提供する存在となれます。緊急時に家族や地域のために行動できる、心強いスキルです。

防災関連の仕事や活動を行える

防災資格の取得は、組織やボランティア活動で活躍するための基礎にもなります。

企業や自治体でのリスク管理に関わることができ、社会に貢献するチャンスも広がります。

地域防災活動のサポートや支援活動を行う際にも資格が有効で、活動に説得力と責任感が伴います。

まとめ

防災関連の資格取得により、災害時の対応力や安全確保に役立つ知識を身につけられます。仕事や地域活動にも活かせるため、気になる人は積極的に取得しましょう。